2020年10月9日金曜日

武田薬品など約24億3千万円の税優遇ー税金の使い方を改め、大企業呼び込み型の経済政策は見直しを

藤沢市議会9月定例会の最終本会議で行った2019年度決算に対する討論でも指摘した問題ですが、藤沢市の企業立地促進策で、武田薬品などの企業が2012年度から16年度までの5年間で約24億3千万円の固定資産税・都市計画税の優遇を受けていたことが9月定例会の決算特別委員会の質疑で明らかになりました。果たして大企業への税優遇で住民のくらしがよくなったのか、真剣な検証が必要です。

重大なのは武田薬品が湘南ヘルスイノベーションパークとして使用している土地と建物を信託会社に売却したことです。藤沢市企業立地等の促進のための支援措置に関する条例」の9条では支援措置を受けた認定企業は「指定事業を開始した日から10年を経過する日までの間、当該指定事業を継続しなければならない」と定めています。2011年3月に指定事業を開始した武田薬品が10年を待たずに事業の形態を変えることについて市は「創薬研究が現在も継続しており、届出等も必要ではない」と答弁していましたが、当初の指定事業は市も認めていたように、武田薬品が自己完結する形で創薬を開発することを目的にしていました。この点からも事業の形態が変化してきているのは明らかです。

共産党議員団の指摘を受け、藤沢市は関係法人を呼んで聞き取りを行うということです。売却の経過や条例に適合しているのかどうか、聞き取りの結果を市民と議会に公表するべきです。あわせて、今回の事態を真剣に検証して大企業呼び込み型の経済政策ではなく、市内中小業者の営業とくらしに視点をおいた地域経済政策に今こそ切り替えを図るべきです。

藤沢市村岡東に位置する湘南ヘルスイノベーションパーク


2020年10月7日水曜日

2019年度決算に対する討論に立ちました!―村岡新駅は中止し、税金の使い方はくらし優先に

藤沢市議会9月定例会の最終本会議で日本共産党議員団を代表して2019年度決算に対する討論に立ちました!

藤沢市では19年度に窓口民営化の具体化が始まりました。来年度以降は保険年金課では国民健康保険業務だけでなく、後期高齢者医療及び国民年金業務が民営化され、介護保険課では窓口業務の4割が民営化になります。戸籍事務などを取り扱う市民窓口センターも民営化の検討に入ります。討論では住民の個人情報の保護や偽装請負、行政サービスの後退、必要な専門性や継続性が失われ住民サービスが低下すると指摘し、窓口民営化の撤回を求めました。

新型コロナ対策については感染抑止のため、医療・介護などの福祉施設、保育園・幼稚園、学校などでの定期的なPCR等検査の実施を求めました。また、藤沢市民病院をはじめ地域の病院・診療所に対する財政的支援や介護事業所・障がい者福祉事業所などの減収に対する補償、妊産婦や市内在住で市内大学に通う学生への経済的支援を求めました。

藤沢市の企業立地促進策で、武田薬品などの企業が2012年度から16年度までの5年間で約24億3千万円の固定資産税・都市計画税の優遇を受けていたにもかかわらず、条例で定めている指定事業期間の10年を待たずに湘南ヘルスイノベーションパークの土地と建物を信託会社に売却した問題では、討論で大企業への税優遇で住民のくらしがよくなったのか、真剣な検証を求めました。市として関係法人を呼んで行う聞き取り結果を市民と議会に公表することを合わせて求めました。

村岡新駅建設と拠点整備事業ついて新駅の建設費は180億円、総事業費最大400億円と試算されています。来年度の市税収入が約63億円の減となる見込みの中でも、「将来に向けた必要な投資」と述べる市の姿勢をただし、新駅設置は中止し新型コロナ対策や市民のくらしを直接支援することに税金を最優先に使うことを求めました。

2019年度決算の認定には日本共産党議員団は反対しましたが、その他の会派の賛成によって可決されました。


※討論の模様は録画中継でご覧ください

http://shigikai.city.fujisawa.kanagawa.jp/