2017年3月22日水曜日

教育長の人事について

市議会2月定例会の最終日には市当局から教育長の任命についての議案が提案されました。新教育長には子ども青少年部長の平岩多恵子氏が任命されました。 
党議員団は教育長に行政職の市の幹部を任命することは、教育委員会の独立性と教育の自由と自主性を侵害する恐れがあることから今回の任命には同意できないと強く反対しました。
本来であれば教育長には直接教育に携わってきた方を任命するべきでした。とりわけ、市立中学校では日本の過去の侵略戦争を肯定する育鵬社の歴史と公民の教科書が使用され、新教育長の任期中に教科書採択も行われます。
今後の藤沢市の教育行政のあり方を厳しく注視していきたいと思います。

以下、共産党議員団の反対討論を紹介します。

 議案第94号教育長の任命についてに対する日本共産党藤沢市議会議員団の討論をおこないます。 今回の人事は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部が改正された下での任命です。首長つまり市長が直接任命する新教育長を教育委員会のトップにすえるということは、教育委員会を首長任命の教育長の支配下に置き、教育行政への首長の介入に道を開く危険性を持つ仕組みであり、教育の自由と自主性が損なわれると指摘をしてきました。その危惧が現実のものになろうとしています。 もともと教育委員会のもとには、日々の教育事務を執行するため、教育長が置かれ、教育長を補佐する組織として教育委員会事務局が置かれていました。教育委員会は、地方自治の制度上、首長に並ぶ執行機関であり、教育事務全般について事務局を指揮監督し、執行していくものとされておりました。行政とは別建てで独立をしていたわけです。それは、お国のために血を流せと子どもたちに教えた戦前の教育行政を改め、国のためにあるのではなく、子ども一人一人の成長のためにあるという教育の自主性を守るために教育行政を首長から独立させたものです。 地方教育行政法第四条では、新教育長に必要な資質として「教育行政に関し識見を有するもの」とあります。さらに教育の目的は「個人の尊厳を尊重し」「一人一人の人格の完成」です。このことに照らし合わせば、教育委員会の長としてもっとも相応しいのは、行政職ではなく教育に直接携わっていた方であることは、わかりきったことです。 改悪された教育委員会制度の下で、教育長に行政職の市の幹部を任命することは、教育委員会の独立性と教育の自由と自主性を侵害する恐れがあることから、今回の教育長任命には同意できません。

 

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